収穫を迎えたNerello Mascalese

2016年の収穫日当日。

平均樹齢60年の古木に実った、Nerello Mascaleseです。 色艶も良く、糖度は20%を超えていました。

もうすぐ、気温は10度を下回ります。 収穫の後、葡萄の木は休息に入ります。 シチリアでも高地ですから雪も降りますし風も強く、厳しい自然に葡萄の木はじっと耐えてゆきます。

翌年気温が上がり始める前に、余分な枝を払う剪定(Potatura)を行います。 木を傷めてはいけませんし、剪定が悪いと房が付きすぎて良い葡萄になりません。

熟練の専門間に委ねる作業です。

 

私達の葡萄畑

欧州最大の活火山、エトナ山の北麓、標500mのなだらかな斜面にあり、 近くの集落はパッソピシャーロで、エトナ北麓のブドウ栽培地のほぼ中央に位置します。

ミネラル豊富な火山灰性の土質で、平均樹齢60年の葡萄の木は、地中深くネを張り、ミネラルをふんだんに取り込み、強い葡萄を実らせます。

葡萄の品種はNerello Mascareseと言う赤ワイン用の葡萄で、フランスのピノ・ノワールの親戚に当たる品種でやや寒冷な気候を好みます。 標高の高い所で栽培するので、収穫は10月頃と比較的遅くなりますが、その分甘さを凝縮した葡萄になり、ワインもアルコール度14%~15%になります。

 

私達のワイン

Nerello Mascarteseの葡萄から醸造する、赤ワインだけです。

イタリアワインの格付けで上から2番めのDOCの証明を得ています。 この地域で出来たワインだけに許されるEtna Rossoも標榜しています。

 

収穫量:6トン程度(750mlボトルにして、5,000本~5,500本程度になります。

アルコール度:14.5%

色合い:明るいルビー色

合う食材:ドライトマトやオリーブの酢漬け、脂肪分の少ない肉類等



何故生産量が少ないのか


ロマネ・コンティを気取っているわけではありません。 私達はワインの良し悪しは8割方 畑で決まると思っています。 同じ地域でも、水はけ、風の強弱、一日の温度差、地下水の量や、水脈の深さ等、夫々、個性がありそれが葡萄の出来合いに反映されます。 色々な畑で出来た葡萄を比較しながらたどり着いた納得の出来る畑は、1ヘクタールの面積しかありませんでした。 更に、化学肥料を使わず、無農薬を目指すと自分たちの畑でとれた葡萄だけでワイン造りをするしかありません。 商業主義のワイナリーはあちこちの畑の葡萄を買い上げて量産しますが、どのような栽培方法が取られたかまでは、管理の方法が無いのではと思われます。 私達は冬に葡萄の枝を詰める所から収穫まで、徹底した管理を行いたいのです。

 


etna rosso doc 2014 これが最初のワインです


2014年11月の初めに収穫した葡萄から醸造したワインです。

醸造タンクでの一次発酵、フレンチオーク樽での発酵、熟成の長い時間を経て、ようやく瓶詰めの段階に入りました。 厳しい審査も受けて、イタリアワインの格付けでは2番めに当たるDOC(Etona Rosso)の証明も得ました。

ラベルはジネストレの花をモチーフにした、落ち着いた色使いの中に力強さをイメージしました。 瓶詰めは昨年2016年の10月に終えており、最後の瓶熟成が終わった所ですが、瓶詰めした時に味わったものと今、瓶熟成が進んでものとでは、確かな進歩が手にとって解り、香りの発ち方、酸味、味の奥行きも更に磨きがかかって来ています。  750mlの瓶にして4,500本 ようやく、広い世界に旅立ちの準備が整いました。 最初はやはり、日本の皆さんに味わって頂こうと、3月の中旬にも冷蔵コンテナーで日本への旅立ちが予定されています。  日本で、このワインを取り扱って頂く輸入元は、新鋭のイタリアワイン専門 IL MILIONE 合同会社様(東京都文京区本郷2-35-10 ☎03-5842-8668  http://ilmilione.jp/company/ )から、食品店さんやレストラン、ホテル等に販売される予定です。 

6月には、日本で飲んで頂けると思います、 是非、エトナの大地で育まれたワインを味わって下さい。


イタリアの全国紙 La Republicaに紹介記事が掲載されました


イタリアの全国紙、La Republica 2017年8月1日に私達が紹介されました。

タブロイド判の紙面1/4の大きさで 「エトナの最初の日本人によるワインが誕生”Made In Sicily"」の大見出しで、私達の畑で撮影された写真も含めて大きく扱って頂きました。

この記事を見て、デビュー前に購入を希望される個人もいらっしゃって、大きな反響を得ました。


2010年ソムリエ世界大会優勝者 ルカ ガルディーニ ソムリエを招いて試飲会を開催しました


2017年9月14日DOC Etna Rosso JUNのイタリアデビュー試飲会をエトナ山麓のおしゃれな町、Pedaraのワインバーで開催しました。

この夜の試飲会には、2010年ソムリエ世界大会優勝者 ルカ ガルディーニ ソムリエも出席、和やかな雰囲気の中、参加者の方々の試飲が進む中、ルカ ガルディーニソムリエの好評を頂きました。

”鼻孔へのラベンダーとゼラニュームのフローラルな香りのアタックが印象的で、これはワインを口に含んでも続き、カシスの香りを伴ったタンニンとサクランボを思わせるフルーティーな香りがこれに重なってくる。 このワインは90/100点の評価に値する” この90/100点は高いレベルでソムリエの過去のワイン評価の平均点87/100を3ポイントも上回る高評価でした。

今、エトナのレストランを中心に、DOC Etna Rosso JUNが上切れられ始めています。


南イラリアのミシェランの星獲得レストランのeXivision ”Etnachic"に参画しました。


タオルミナのミシェラン一つ星レストラン La Cspinelaのシェフ Pietro D'Agostino氏が中心となって企画されたミシェランの星獲得レストランが集まり、夫々の自慢料理をジャーナリストを中心とした招待客に提供するExhivision ”Etanchic 2017 (2017年11月7日)にワインの生産者として出品をしました。

日本人がシチリアで造っているワインと言う話題性と、ネレッロ マスカレーゼ100%と言う、ワインのエレガントさから多くのジャーナリストに滝評価を得ました。

ワインの試飲の後、始まった夕食会には、参加ワイナリーのワインが夫々提供されましたが、私共のワインは2カートン12本が夕食会の中程で、既に底をついてしまうほどで、ここでも高い評価を得たものと自負しています。

これから、各メディアにどの様に紹介されて行くか楽しみです。


Terra Delle Ginestreの由来


エトナの中腹はGinestraの木(和名:エニシダ)の繁殖地で、春には黄色の小さな花が咲き乱れます。 私達の畑の近所に広がる昔の噴火による溶岩流で形成された溶岩台地は春に黄色に染まります。

大自然の中で逞しく育って行くGinestra(複数でGinestreになります)の様に繁栄してゆきたいと言う所から、ジネストラの大地Terra Delle Ginestreと名付けました。

因みに、この木の枝はは箒の材料にも使われます(魔女の空飛ぶ箒を想像して見て下さい)、又 幹は高級なステッキの材料にもなります。 イタリアでは、高級ステッキの老舗がジネストラのステッキを生産・販売しています。


私達がオーナーです

シチリアに住んで6年近くなります。

世界的なワインブームですが、ワインは葡萄の育つ土地にその出来合いが左右されます。

私達の小さな畑ですが、本当に美味しいワインが出来て、満足しています。

シチリアについて、ワインについて色々と興味のある方は、気兼ねなく

terradelle_ginestre@yahoo.co.jp

にメールください。